短歌6月号

特選(栗木京子選) 秀逸(田井安曇選)

蛇口あけ疲れて泣きし台所ミルク缶だけそれを見ている

<栗木京子評>
「ミルク缶」は乳児用の粉ミルクの缶であろうか。
生まれて間もない乳児の授乳は数時間おきに行わねばならず、本当に大変である。ミルクを調合しようとして疲労のためつい涙が出てしまった。共感を呼ぶ場面である。「泣きし」とあるがそれ以上に感情をあらわにせず、ミルク缶に視点を絞って状況を描写したことで客観性備わり、説得力のある歌になっている。



佳作(加藤治郎選)

酔い果てて辿り着きしは駐輪場車輪カバーがぬるりと光る
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by 31life | 2007-05-25 01:06 | 掲載短歌  

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