タグ:「短歌研究」掲載短歌 ( 7 ) タグの人気記事

 

短歌研究11月号

短歌研究詠草
<佳作>石川不二子選

僕たちはいったいどこまで行けるだろう廃工場を覆う夕焼け   飯村みすず

君の心もらうようだよ袖のすそ伸ばし受けとる缶珈琲は

ようやっと今日が昨日になった朝朝顔の葉から雫こぼれる

明け初める空に温まり息をすう今日も人間でありますように
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by 31life | 2007-10-26 00:44 | 掲載短歌  

短歌研究 9月号

短歌研究詠章 高野公彦選

【準特選】
錆びつきし自転車乗ればどこからか淋しき音の静かに出でぬ

誰もゐぬ居間に座りて淋しさと自由のあはひに背骨を鳴らす

両足を歪んだ河に沈めればみづ淋淋と足に巻きつく

淋しきは流れ消ゆること今日もまたタンクの右横レバーを捻る

ひたひつけ外の淋雨を眺むれば小さな苗木はしなだれ揺れる  飯村みすず

●選後感想(高野公彦評)
「淋」という漢字を自ら題として読んだ五首。
全体を流れる透明な空気に、作者の孤独が溶け込んでいる。
「淋しさと自由のあはいに背骨を鳴らす」「みづ淋淋と足に巻きつく」
など身体感覚を詠む事で、歌に深みが出た。

新人賞予選通過作品

いきている証欲しくば天睨み恨めしき色をつけよ蒲公英

我が知らぬ世界を昨日照らしいし太陽は我と再会したり  飯村みすず
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by 31life | 2007-08-25 22:24 | 掲載短歌  

短歌研究7月号

佳作(高野公彦選)

ひさかたの故郷なれば街並が水面のごとくぼんやりとせり

雪だるま作りし後のかじかんだ手を思い出す雪なき冬に
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by 31life | 2007-06-20 22:25 | 掲載短歌  

短歌研究6月号

バギーが他人にぶつかるたびにぺこぺこと汗かく傍で眠るおさなご

馬場あき子選
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by 31life | 2007-05-20 01:14 | 掲載短歌  

短歌研究5月号

中庭にいるはずのない父がいてキャッチボールをしている5月

       以上 佳作  馬場あき子選
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by 31life | 2007-04-20 00:01 | 掲載短歌  

短歌研究4月号掲載短歌

病室で死にゆく人が生き残る人の写真を撮りてほほえむ

痩せこけた父を見て泣く見舞い人を殴りつけたる弟の涙

包丁に触れて黙する弟は亡き板前の忘れ形見なり

         以上 佳作  (馬場あき子選)
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by 31life | 2007-03-20 00:03 | 掲載短歌  

「短歌研究」2007年2月号掲載短歌

<準特選 岡井隆選>

今日もまた失敗したよ玄関のひなげしに呟きながら靴脱ぐ

わたくしの不幸を背負いこみひなげしは尚鮮やかな紅を燃やせり

ひんやりとした廊下に頬をつけあなたの言葉を葬ってゆく

ひなげしの傷つくたびにぽくぽくと咲かせるその素直さが憎らし

ひなげしの見られたがりの紅色をあなたと一緒に笑いたかった



びっくりしました。2006年11月に短歌を書きはじめて、
12月に初めて雑誌に投稿しました。
それがまさか準特選に入ってしまうなんて、
運がいいとしか言いようがありません。

短歌がますます楽しくなったことに感謝します。

<以下、岡井隆評>
「ひなげし」で統一した佳作であるが、内容はそう単純ではない。三首目のひなげしは廊下に頬をくっつけたまま「あなた」の言葉を葬ってゆくのである。「ひなげし」とわたしの駆け引きの中に、ある種の人間批評がこめられている。
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by 31life | 2007-02-15 00:45 | 掲載短歌